税務相談 ケーススタディ|譲渡所得

老人ホーム入居後に空き家となった親の自宅と3,000万円特別控除
居住用財産の特例と空き家特例の適用可否

父母がともに老人ホームへ入所した後の自宅について、
一次相続で母が譲渡する場合と、二次相続で子が譲渡する場合の特例の当てはめを整理します。

本ページは一般的な事例をもとにした整理です。個別の事案への適用は、根拠条文の確認と担当者の判断を前提とします。
2026年9月時点の法令・国税庁の公表資料に基づいています。空き家特例の適用期限や要件は税制改正で変わることがあります。

ご質問

前提相談者が示した事実

  • ●土地・建物の名義は父。
  • ●父は2021年5月に有料老人ホームへ入所した。それまでは父母2人で自宅に住んでいた。
  • ●2021年5月から2025年3月まで、母が自宅に一人で住んでいた。
  • ●2025年3月に母も老人ホームへ入所した。以後、自宅は空き家。
  • ●父が令和8年5月に死亡し、母が土地・建物を相続する予定。
  • ●母の死亡後は、子2人が相続する予定。

質問3点

  • 母がこの自宅を譲渡する場合、居住用財産の3,000万円特別控除(措法35条1項)は適用できるか。
  • 母がこの自宅を譲渡する場合、父の相続に基づく空き家特例(措法35条3項)は適用できるか。
  • 母の死亡後に子2人が相続して譲渡する場合、母の相続に基づく空き家特例は適用できるか。

見解相談者の見立て

  • 母は所有者になってから一度も住んでいないので、母の自宅とみなされず適用できない。
  • 父の入所直前まで父母2人で住んでいたので、一人暮らしの要件を満たさず適用できない。
  • 父の相続時点で母が住んでいないので、母の自宅とみなされず適用できない。

事実関係の整理

所有者と居住者を時系列で並べると、どの事実がどの要件に効くかが見えます。

時期出来事所有者居住者税務上の意味
〜2021年5月父母が自宅に同居父父・母父の入所直前に、父以外の居住者(母)がいた。質問2の要件に関係。
2021年5月父が有料老人ホームへ入所父母父について老人ホーム入所の特則を検討する起点。要介護認定の有無は未確認。
2021年5月〜2025年3月母が一人で居住(約4年)父母父の入所後に、父以外の者(母)が居住した。質問2の要件に関係。
母は所有者でない状態で居住していた。質問1・3の論点。
2025年3月母も老人ホームへ入所父なし母について「居住の用に供されなくなった日」。質問1の3年の起算点。
母の入所直前の居住者は母のみ。質問3の要件に関係。
2025年3月〜令和8年5月空き家(父名義のまま)父なし質問3では、父名義の期間も含めて空き家であることが必要。
令和8年5月父が死亡(一次相続)母(予定)なし母が所有者になる。母は所有者になった後に居住していない。質問1・3の論点。
将来母が死亡(二次相続)子2人(予定)なし質問3の判定時点は、母の相続開始直前(入所の特則では母の入所直前)。
未確認の事実

建物の建築年月日と区分所有登記の有無、母の要介護認定の時期、母の入所施設の種類、父の住民票の所在、入所後の家財の状況、
父の相続税額の見込み、母の相続人の数、譲渡時期の見込み、私道の有無。詳細タブの8章に全件を載せています。

結論

論点見込み要点
1 母が譲渡する場合の
居住用財産の3,000万円控除(措法35条1項)
適用は困難母は「所有者として」この家屋に居住したことがない。
国税庁の質疑応答事例が同型の事案で適用を否定している。
2 母が譲渡する場合の
父の相続に基づく空き家特例(措法35条3項)
適用は困難父の入所直前に母が同居していた。
入所後も母が居住を続けた。この2点がそれぞれ要件に抵触する。
3 子が譲渡する場合の
母の相続に基づく空き家特例(措法35条3項)
不確実条文上の要件は満たしうるが、「母が所有者として居住していない」点で否定する実務解説が有力。
肯定する公的資料は見当たらない。適用期限(令和9年12月31日)の制約もある。
結論の要旨

母の存命中に母が譲渡する場合、3,000万円の特別控除はどちらも使えないと考えられます。
母の死亡後に子が譲渡する場合の空き家特例は、条文の文言上は否定されないものの、
公表されている実務解説は否定的で、適用を前提に動くなら税務署への事前照会が必要です。

結論への当てはめ(要旨)

質問1 母の居住用財産の3,000万円控除

適用は困難

事実

母が住んでいたのは2021年5月から2025年3月までで、その間の所有者は父。
母が所有者になった令和8年5月以降は住んでいない。

要件

特例は、譲渡する人が「所有者として」住んでいた家屋を対象にすると解釈されている(国税庁の質疑応答事例、裁決)。

判定

所有者としての居住がないため、該当しない。相談者の見解と一致。

質問2 父の相続に基づく空き家特例

適用は困難

事実

父の入所直前まで母が同居。父の入所後も母が約4年住み続けた。

要件

老人ホーム入所の特則では、入所直前に被相続人以外の居住者がいないこと、入所後に他の人が住んでいないことが必要。

判定

2つの要件をいずれも満たさない。相談者の見解と一致し、抵触する要件が1つ増える。

質問3 母の相続に基づく空き家特例

不確実(否定的見解が有力)

事実

母の入所直前(2025年3月)に父は既に施設にいて、自宅には母だけが住んでいた。
母は所有者になった後は住んでいない。

要件

判定は母の相続を基準に行う。「父の相続時点で母が住んでいたか」は要件ではない。
要介護認定等、入所直前の単独居住、入所後の空き家維持などが条文上の要件。

判定

条文上の要件は満たしうる。ただし「所有者として居住していない」点で否定する解説が有力で、肯定する公的資料がない。
令和9年12月31日までの譲渡という期限の制約もある。

要件ごとの当てはめと根拠条文は、詳細タブの3章から5章へ

手続と時期の注意

前提によるケース分けは、詳細タブの6章へ

主な確認事項

確認事項の全12項目は、詳細タブの8章へ

1 ご質問と相談者の見解

相談者が示した前提

質問

相談者の見解

2 事実関係の整理

当事者と物件

時系列と税務上の意味

時期出来事所有者居住者税務上の意味
〜2021年5月父母が自宅に同居父父・母父の入所直前に、父以外の居住者(母)がいた。
質問2の「入所直前に被相続人以外の居住者がいなかったこと」に関係。
2021年5月父が有料老人ホームへ入所父母父について老人ホーム入所の特則(対象従前居住の用)を検討する起点。
父の要介護認定等の有無は未確認。
2021年5月〜2025年3月母が一人で居住(約4年)父母父の入所後に、父以外の者(母)が居住した。
質問2の「入所後に被相続人以外の者の居住の用に供されていないこと」に関係。
母は所有者でない状態で居住していた。質問1・3の「所有者としての居住」の論点。
2025年3月母も老人ホームへ入所父なし母について「居住の用に供されなくなった日」。質問1の3年の起算点(期限は令和10年12月31日)。
母の入所直前の居住者は母のみ。質問3の「入所直前に被相続人以外の居住者がいなかったこと」に関係。
2025年3月〜令和8年5月空き家(父名義のまま)父なし質問3では、父名義の期間も含めて空き家が維持されていることが必要。
令和8年5月父が死亡(一次相続)母(予定)なし母が所有者になる。母は所有者になった後に居住していない。
質問1では「所有者として居住したことがない」事実が確定する。
将来母が死亡(二次相続)子2人(予定)なし質問3の判定時点は、母の相続開始直前(入所の特則では母の入所直前)。
令和9年12月31日までに相続開始と譲渡が完了するかが期限の論点。

未確認の事実

次の事実は相談内容に含まれておらず、結論の見込みに影響します。全件は8章に載せています。

3 質問1 当てはめと根拠(居住用財産の3,000万円控除・措法35条1項)

要件への当てはめ

要件本件の事実判定
譲渡する人が「その居住の用に供している家屋」又は「居住の用に供されなくなった家屋」を譲渡すること(措法35条2項1号・2号)。
国税庁の公表解釈では、所有者としての居住が前提。
母が住んでいたのは2021年5月から2025年3月まで。その間の所有者は父。
母が所有者になった令和8年5月以降は住んでいない。
満たさない
所有者として居住したことがない。
居住の用に供されなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの譲渡(措法35条2項2号)。母が居住しなくなった日は2025年3月。3年経過日は2028年3月で、期限は令和10年12月31日。期限は残る
ただし上の要件で不適用。
特例の適用を受けることだけを目的とした入居でないこと(措通31の3-2(2)イ)。母が相続後に自宅へ一時的に戻る案があれば、これに当たるおそれ。救済にならない

判定:適用は困難。相談者の見解と結論は一致します。相談者が挙げた「所有者になってから一度も住んでいない」という点が、そのまま決め手になります。

根拠

条文の構造

措法35条2項1号は「その居住の用に供している家屋」の譲渡を、
同2号は「居住用家屋で当該個人の居住の用に供されなくなったもの」の譲渡(居住の用に供されなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの譲渡に限る)を対象としています。
条文の文言に「所有者として」の語はありません。

国税庁の公表解釈

裁決

平成4年1月20日裁決(裁決事例集No.43)は、所有者となる前に居住したことのある家屋を相続で取得し、所有後は居住せずに譲渡した事案で、
「措置法35条は、個人が所有者として自身の住居の用に供している家屋等の譲渡をした場合について規定したもの」であり、
「かつて居住したことのある家屋を相続で取得したものであったとしても、自己の所有となった後に生活の本拠として利用しているか否かにより判断する」と判示しています。
所有前の居住歴しかない本件の母に、最も近い判断です。

通達の構造

措通31の3-6(1)は「当該所有者が従来その所有者としてその居住の用に供していた家屋であること」を要件とし、
措通35-4(注)1は「その家屋がその所有者の居住の用に供されなくなった日」を3年の起算点としています。

老人ホーム入所と「居住の用に供されなくなった日」

措法35条1項には、小規模宅地等の特例や空き家特例のような老人ホーム入所時の特則がありません。
母の入所により居住の用に供されなくなったと扱われます。

留意

母が相続後に自宅へ一時的に戻る方法は、「この特例の適用を受けることだけを目的として入居したと認められる家屋」として適用除外になるリスクがあります(措通31の3-2(2)イ、タックスアンサーNo.3302)。
生活の本拠の移転が実態として伴わなければ、通らない可能性が高いと考えられます。

併用特例との関係

4 質問2 当てはめと根拠(父の相続に基づく空き家特例・措法35条3項)

検討の枠組み

父は相続開始の直前に老人ホームへ入所中であるため、通常の「相続開始直前に被相続人の居住の用に供されていた家屋」ではなく、
老人ホーム入所の特則である「対象従前居住の用」(措法35条5項かっこ書、措令23条8項・9項)に該当するかで判定します。

要件への当てはめ

番号要件本件の事実(父の相続)判定
①要介護認定・要支援認定等を受けていた被相続人が、有料老人ホーム等へ入所していたこと(措令23条8項1号)。
認定の有無は入所直前で判定する(措通35-9の2、タックスアンサーNo.3307)。
父は2021年5月に有料老人ホームへ入所。認定の有無は未確認。未確認
②③で不充足のため結論に影響しない。
②入所直前に、被相続人以外に居住をしていた者がいなかったこと(措法35条5項3号かっこ書)。
「居住をしていた者」は生活の拠点として利用していた者で、親族を含む(措通35-12)。
父の入所直前まで、母が同居していた。満たさない
③入所時から相続開始直前まで、被相続人の物品の保管等に供され、事業・貸付・被相続人以外の者の居住の用に供されていないこと(措令23条9項1号・2号)。
一時的な利用も該当する(措通35-9の3)。
父の入所後、母が2025年3月まで約4年間居住していた。満たさない
④老人ホーム等が被相続人の主たる居住家屋であること(措令23条9項3号)。父は入所先で生活していた。該当

判定:適用は困難。相談者の見解と結論は一致します。
相談者が挙げた「入所直前に同居者がいた」(②)だけでなく、「入所後も母が住み続けた」(③)も独立して抵触します。

施行令の項番号について

令和5年改正後の現行の措令23条では、特定事由が8項、一定の要件が9項、家屋の範囲が10項、敷地の範囲が11項です。
旧番号(6項・7項)で引用している解説が多いため、参照時に注意が必要です。

5 質問3 当てはめと根拠(母の相続に基づく空き家特例・措法35条3項)

判定の時点

被相続人居住用家屋に当たるかどうかは、母の相続開始の直前、老人ホーム入所の場合は入所により居住の用に供されなくなる直前の現況で判定します(措法35条5項、措令23条10項、措通35-10)。
相談者の見解は「父の相続時点で母が住んでいたか」を基準にしていますが、条文上の判定時点は母の相続(または母の入所)であり、父の相続時点の居住状況は要件ではありません。

要件への当てはめ

番号要件本件の事実(母の相続)判定
①母が入所直前に要介護認定・要支援認定等を受けていたこと(措令23条8項1号、措通35-9の2)。未確認。認定は申請日に遡って効力が生じる(介護保険法27条8項)。確認が必要
入所前に申請済みなら救済の余地。入所後の申請では困難。
②入所先が老人福祉法29条1項に規定する有料老人ホーム等であること(措令23条8項1号イ〜ハ)。「老人ホーム」とのみ記載。種類は未確認。確認が必要
③入所直前に母以外に居住をしていた者がいなかったこと(措法35条5項3号かっこ書、措通35-12)。母の入所直前(2025年3月)、父は2021年5月から施設に入所中で、自宅には母だけが住んでいた。充足の見込み
父の住民票が自宅に残っていた場合は、入所契約書や施設利用料の記録で補完。
④入所後から相続開始直前まで、母の物品の保管等に供され、事業・貸付・母以外の者の居住の用に供されていないこと(措令23条9項1号・2号)。2025年3月以降は空き家。父名義の期間を含む。家財の状況は未確認。維持が必要
子や親族の一時的な居住も該当する(措通35-9の3)。
⑤昭和56年5月31日以前の建築で、区分所有建物登記がないこと(措法35条5項1号・2号、措通35-11)。未確認。確認が必要
⑥子がそれぞれ、母から相続により家屋と敷地の両方を取得すること(措通35-9)。父の相続で母が土地・建物の両方を取得する予定。登記の予定は未確認。手当てが必要
母の生前に遺産分割と相続登記を完了しておく。
⑦母の生前に家屋を取り壊さないこと(取壊しは相続後が前提。措法35条3項2号)。家屋は現存。維持が必要
母の生前に取り壊すと、子が取得するのは敷地のみで適用できない。
⑧母の相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで、かつ令和9年12月31日までの譲渡(措法35条3項)。母は存命。相続開始の時期は未定。期限の制約
期限内に相続開始と譲渡が完了する必要がある。
⑨譲渡対価の合計が1億円以下(子2人分を合算。措法35条3項・6項・7項、措通35-20)。未確認。確認が必要
⑩耐震基準に適合させて譲渡、全部取壊し後の敷地譲渡、又は譲渡の翌年2月15日までに買主側で耐震改修・取壊し(措法35条3項1号〜3号)。譲渡時に選択。譲渡時に手当て
⑪相続時から譲渡時まで事業・貸付・居住の用に供しないこと(措通35-16)。譲渡まで空き家を維持する必要。維持が必要
⑫相続人が3人以上の場合は控除額2,000万円(措法35条4項)。子2人の予定。相続人の数を確認
2人なら各人3,000万円が上限。
⑬市区町村長の被相続人居住用家屋等確認書の添付(措規18条の2第2項2号)。申請時に、要介護認定等を証する書類、住民票の除票、施設の契約書、電気・水道・ガスの契約名義と使用中止日の書類等が必要。書類の準備
⑭相続税の取得費加算(措法39条)とは選択適用(措法35条3項、措通35-8)。母の相続税額は未確認。有利判定

「母が所有者として居住していない」という論点

母は父の所有する家屋に居住していただけで、相続により所有者となった後は一度も居住していません。
この点について、条文・施行令・通達には「被相続人が居住当時に所有者であったこと」を求める明文はなく、
この論点を明言した国税庁の公表資料も見当たりません。

一方、公表されている税理士法人等の解説は、措法35条1項について「所有者として居住」を求める考え方を同条3項にも及ぼし、
本件と同型の事案(夫が先に入所、妻が一人暮らしの後に入所、夫死亡、妻相続、妻死亡)で「所有者として居住していないため被相続人居住用家屋に該当しない」と否定的に整理しています。
肯定する公的資料や解説は確認できませんでした。

判定

不確実で、否定的な見解が有力。条文の文言上は否定されないものの、実務上は否認されるリスクが相当あります。
適用を前提に動くのであれば、所轄税務署への事前照会(文書回答手続を含む)を経ることが必要と考えられます。
保守的には「適用は困難」と評価される可能性が高い論点であり、相談者の「適用できない」という結論自体は、保守的な実務判断として妥当性があります。

条文構造からの反論の筋

否定説の根拠は、措法35条1項の「個人がその居住の用に供している家屋」(譲渡者本人の居住)を巡る判断です。
同条5項の「被相続人居住用家屋」は被相続人の居住のみで定義され、相続人本人の居住は求められていません。
1項の判断がそのまま5項に及ぶかどうかには、条文構造上の疑問があります。ただし、この筋で公的に認められた例は確認できていません。

6 前提によるケース分け

分岐Aの場合Bの場合
母の要介護認定等の時期入所前に認定済み、又は入所前に申請済みで入所後に認定
→ 特定事由に該当する。
自立で入居し、入所後に申請
→ 特定事由に該当せず、母の相続に基づく空き家特例は困難。
父の遺産分割と登記母の生前に分割を完了し、父から母へ相続登記
→ 子は母から家屋と敷地を取得する形になる。
未分割のまま母が死亡
→ 子2人が父・母双方の相続人として分割協議で母取得と定めれば余地があるとする解説があるが、父から子へ直接登記すると質問2の否定結論に整理されるおそれ。
家屋の取壊し時期母の相続後に取り壊す(又は耐震改修、買主側の翌年2月15日ルール)
→ 要件に沿う。
母の生前に取り壊す
→ 子が取得するのは敷地のみで、適用できない。
譲渡の時期令和9年12月31日までに母の相続開始と譲渡が完了
→ 現行法の適用期間内。
期限を超える
→ 現行法では適用不可。延長は税制改正次第。
父の住民票施設へ移していた
→ 確認書の審査で住民票の除票により確認できる。
自宅に残っていた
→ 判定は生活の拠点の実態で行う。入所契約書・施設利用料の記録等で補完し、市区町村の審査に備える。

7 根拠条文・通達の整理

根拠内容の要点
措法35条1項・2項居住用財産の3,000万円特別控除。「その居住の用に供している家屋」「居住の用に供されなくなったもの」(3年経過年の年末まで)。
措法35条3項空き家特例。平成28年4月1日から令和9年12月31日までの譲渡。相続開始から3年経過年の年末まで。譲渡対価1億円以下。耐震適合・取壊し・翌年2月15日ルール(1号〜3号)。39条との選択。
措法35条4項相続人が3人以上の場合は控除額2,000万円。
措法35条5項被相続人居住用家屋の定義。昭和56年5月31日以前建築(1号)、区分所有建物でないこと(2号)、相続開始直前(対象従前居住の用は入所直前)に被相続人以外の居住者がいなかったこと(3号)。
措令23条8項〜11項特定事由(要介護認定等+老人ホーム等入所)、一定の要件(物品保管、事業・貸付・他人の居住なし、主たる居住家屋)、家屋・敷地の範囲。
措規18条の2第2項・3項確認書の添付。介護保険法施行規則140条の62の4第2号該当者。
措通31の3-2、31の3-6居住用家屋の判定(生活の拠点)、特例目的の一時的入居の除外。所有者としての居住を前提とする要件。
措通35-4、35-6、35-7、35-8起算日(所有者の居住の用に供されなくなった日)、31条の3関係の準用、同一年の控除限度、39条との関係。
措通35-9〜35-9の6家屋と敷地の両方取得、要介護認定等の判定時期(入所直前)、入所後の一時的利用、譲渡の日の判定、耐震基準、相続人の数。
措通35-10、35-11、35-12、35-16、35-20判定時期、区分所有登記、居住をしていた者の意義、相続後の一時的利用、1億円判定の合算。
所法60条1項相続による取得の場合の取得費・取得時期の引継ぎ。
措法31条の3、39条軽減税率、相続税の取得費加算。
介護保険法27条8項要介護認定は申請日に遡って効力を生じる。
措通69の4-7の3(参考)小規模宅地等の特例では要介護認定等を相続開始の直前で判定する。空き家特例(入所直前)と判定時点が異なる。

8 確認事項(全件)

9 実務上の留意点

10 出典